2006年04月30日

IMMORAL

by Brian Freeman from St. Martin's Minotaur

Aunt Dimity's Death 女子高校生が行方不明になった。ボーイフレンドと家出したのだろうとか、変質者に襲われたのではないかと、いろいろな憶測が飛ぶなか、担当刑事ストライドは相棒のマギーとともに聞き込みをするが、事件の全容はようとしてつかめなかった。だが、少女の遺留品が見つかったのをきっかけに、養父が殺害犯人として逮捕される。状況証拠だけで裁判にかけられたのだが……。

 前半は警察の捜査、中盤は裁判シーン、後半は刑事のプライベートをからめて、と一つの作品のなかで大きくカラーが変わるのは珍しい。裁判シーン終盤からのどんでん返しがおもしろかった。MWA賞処女長篇賞のノミネート作品。
ニックネーム マリポサ at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 原書でミステリ

2006年04月20日

ウエディング・プランナーは眠れない

ローラ・ダラム 著  上條ひろみ 訳

ウエディング・プランナーは眠れない ウエディング・プランナーのアナベルは、手がけた結婚式の最中に、花嫁の母親が死んでいるのを発見した。式は中止となり、のちに死因が薬物とわかり、料理を出した友人が疑われた。友人の容疑を晴らすため、アナベルは素人探偵を買って出た。

 人生に(たぶん)一度きりの結婚式。当事者、とくに花嫁は何が何でも完璧を求める。そんな花嫁の希望から愚痴までを聞いて、式を形にしていくのがウエディング・プランナー、アナベルの仕事だ。作品を読んでいるだけで、息つく暇もない様子が伝わってくる(^^;) そんな人の本音が見えてしまう状況だからこそ起こる人間模様や事件が、業界の裏話を織り交ぜつつ、ユーモアたっぷりに描かれている。
ニックネーム マリポサ at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 海外ミステリ

2006年04月07日

AUNT DIMITY'S DEATH

by Nancy Atherton from Penguin Books

Aunt Dimity's Death 二人三脚で生きてきた母をなくし天涯孤独の身となったロリのもとに、「ディミティおばさんの遺産を受け取られたし」という手紙が弁護士事務所から届いた。ロリが驚いたのは、ディミティおばさんが“亡くなった”ことではなく、“生きていた”という事実だった。ロリにとってディミティおばさんは、さまざまなエピソードを知っているごく身近な存在だった。ただし、幼いころ母が寝る前に語ってくれるお話の中だけの架空の人物だと思っていたのだ。

 弁護士事務所を訪れたロリは、イギリスに渡りおばさんの家に滞在するように言われる。その家で、遺言に書かれているお題をクリアしていかなければならないのだ。ところが、おばさんの家に到着した直後から、不思議なことが起こり始める。それはディミティおばさんの霊の仕業なのか……。

 シリーズ第1作。お金に困っているロリのところに、家族のようによく知ってはいるが、まさか実在するとは思ってもいなかった人の遺産を受け取れるという話が舞い込んだ。しかし、それには、遺言に書かれたいくつかの要求にパスしていかなければならなかった。その要求を弁護士のビルとともに遂行していくうちに、おばさんの過去にまつわるミステリを解いていく冒険をすることになる――という、殺人も悪人もいっさい登場しないミステリ。大人のおとぎばなしのような心に優しい物語です(^^)
ニックネーム マリポサ at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 原書でミステリ